2011年05月25日

最速手順3

教程15。
ページ24・25の見開きひとコマの爆発シーンの下書きを描く。10〜30時間。

以下ページ24・25のための脚本。
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ロボの携行品はピッケルとマイトガンと外壁パネルにネジ穴をあけるドリルである。
ロボ背面とヘリ底面の「手」で連結し、
他に本体から伸びているワイヤーでつながっている。
マイトガンは掘削用なので射程は50メートルぐらい。
撃とうとしたがサソリは旅客機に取りついてしまう。ドリル脚で穴を開けてゆく。
ロボはサソリの背に取り付き足裏指でサソリの後ろ脚就け根をつかむ。ヘリはサソリ尾を
避けて上に10メートルほど離れる。尾はロボの胴をはさんで引っ張るが
ロボはとりついたままだ。ロボドリルは使う直前にサソリドリルで壊される。
ドリル脚がロボの両脇腹を襲う。コクピット内に侵入するドリル。シートベルトの一本が
ちぎれて不安定になる。「エンジンや回路をやられたら終わりだ。逃げろ!」
離れるロボ。尾はロボを振り回しバケットの後部に叩きつける。損傷するバケット、
苦しむナックル。
金髪「節足動物は熱に弱いわ!ガスバーナーか何か無いの?」
ヘリ「ちょっとヤケドさせりゃバケットから離れるだろう!
なんとかしろ!」主役の頭に、冒頭のヤケドシーンが浮かぶ。ワイヤーを使って尾を激しくこする。街頭テレビのニュースを見る人々。こすられつづけた尾が煙を立てはじめる映像。
サソリはバケットを開放。ワイヤーを伸ばし遠ざかるヘリ。
サソリは尾でロボを捕らえたまま腹を曲げて鎌足で襲おうとする。
マイトガン発射。ヘリ、ロボ、サソリ、
離れたバケットの4ショットでサソリ爆発。
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脚本おわり。
カテゴリ「作画」の「一作目の下書きの物理的手順」に従って描く。
この場合はコピー紙からコピー紙へのトレースも必要。

紙面上の配置は爆発サソリは画面左方面上方、前後に関して奥であり、
ロボ右下方で前後に関して手前である。
なお、旅客機やロボの損傷はまだ描き込まない。それ以前のシーンによって変わってくるからだ。
見開きにわたるコマは二枚のケント紙に描いて合わせるのだが、方法は教わらなくてもわかるだろう。

★まだペン入れをしてはならない。全ページの下書きが完成してからペンの練習を始める。

今後は教程何番という表記はなし。ここからは、細部が確定して製作を指示できる順に述べてゆく。必ずしも製作順と同じではない。メカばかり描いてゆくと人物を描く力が衰えるので、
人物を描かない日がないように進行を組む。したがって
複数ページを並行してもよい。所要時間は次第に短くなる。

話が前後するがナマコやサソリの呼称を考案する。ただし以下を使ってもよい。
サソリ「トルネライ」ナマコ「バルンマウス」
ヘリ「フロータ」ロボ「ボックス」
英語世界ならば日本語発でサソリ「ネジラ」ナマコ「ラミウシー」ヘリ「ウキワ」ロボ「ハコロー」
もちろんキャラクタの名前も作画各人が考案する。
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冒頭シーン脚本。
高さも直径も30メートルほどの気密円筒の建築途中。ビルの内側骨格は完成しており、
壁パーツを下から上へと組んでいるところ。内からビル骨格・ビル皮・足場の三重であり足場の
高さは骨格と同じだけある。壁パーツは薄い反りの板で、
板どうし合わせてはめるための浅い段差あるいは断面の凹凸がある。粗い作業をするロボと
精密に点検・調節するための人間が同数、薄い割合で散っている。いずれも命綱を足場に連結して
いる。板は足場の要所に束ねて置かれている。板を運んでくるのはヘリであり、足場に置くための
L字メカハンドを底部の手で掴む。ヘリ自体が作業により前後に傾かないよう、
かなりの曲芸を要する。ロボの交換電池なども運ぶ。ロボは板を隣の板とビル骨に嵌めて、板の印にドリルを当てて穴をあけボルトを入れて締め上げる。人間は高層ビルの窓ふき同様長い命綱を
つけており千枚通し的な道具や振動計測器やハンマーなどで点検する。ロボットの命綱は短く、
足場支柱を先端器具で掴んでいる。この先端は遠隔操作もできる。
ロボの上下移動は足場をつかみ猿のように動く。
脚本おわり。
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ここから具体的な作画。ページ1はタイトルページである。次の2ページひとコマ目から
カメラを引いて建築の全景を描く。
ビルだけではない周囲も表現できる引いた絵にする。土や石ばかりの場所で、地上にヘリがある。
移動用の車両や作業員住居の小さな気密円筒を描き込んでもよい。300メートルほど離れて
宅地造成か鉱石発掘かやっている、
岩山地帯である。部にタイトルロゴが入るのだが、それは編集部がレタリングして入れることも
多いのでとりあえず空けておく。これは構図としては例外タイプの、文字スペースを空ける構成だ。
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2-1(90×180)←2ページ目の1コマ目、縦90横180ミリ。寸法は常にいくぶんは変更可。
やや高いアングルで、壁上端が含まれる。作業者は読者に背中を向けているが円筒ビルであるから
遠い者は横顔を見せることになる。画面左下にロボの上半分、中央に別のロボの全身。
二者の画面上の上下差はアングルによるのだけではなく劇中で
高低差があるからだ。高い者は作業が速いのだろう。さらに右にもう一体見えるかは
カメラワークによる。
むき出しの人間もいる。このコマはセリフなしだが、作業内容がだいたいわかるフォームを描く。

このページは上下三段(三等分ではない)であり、中段より先に下段(上下みじかめ)を決める。
下段は二コマで、そのひとつめはロボ内部(窓から外部の描きこみあり)で操作しながら
(モニターに小さく外部入力のクリック文字あり)主人公「あー腹が減った」。
顔は見せないアングルでもよい。このページの最後のコマは顔ありバストアップで
時計を見て「シャトルがつくころだな」である。

次に中段をいくつかに割って作業の手順を見せる。★アングルに大きな変化をつけて空中作業の
ダイナミックな臨場感を表現する。(この点はページ4まで同じ)この中段に、ビル内側からの高い
アングルをひとつはまぜること★
セリフは、或るロボ「ずいぶん速いじゃないかちゃんとできてんのか?」
作業が速いロボ「そのために点検屋がいるんだよ」
点検屋、遅いロボに「ボックス4号締めが足りんぞ隙間がある!」
速いロボ「はははは」別のロボ「フロータ聞こえるか
こちらボックス3号。電池が切れそうだ持ってきてくれ」
最後の「電池が切れそうだ持ってきてくれ」は最下段ひとコマ目に通信傍受として
くいこませてもよい。
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ページ2についてはこれで終わり。指定がない部分は各人工夫するべし。
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ページ3の指定。
足場の上り下りは階段一本だけなので最大ビル半周を歩く。メカは各階においてゆく。
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3-1(90×180)宇宙空間にカオス、それを目指すシャトルのななめうしろすがた。
3-2(大きなコマ・縦長も可)電池(かなり大きなもの。形はロボのデザインによる)を
置いたヘリと主役(全身像・ロボから出たところ)の会話。画面奥に別の作業員。
「シャトルで誰か来るのか?」「ん、聞いてたのか別に誰もこないよ。メシだメシ。」
3-3足場を画面手前に歩いてくる主役、背後に遠ざかるヘリ。
3-4歩く足のアップ。小さなコマである。
3-5階段のところに来た主役、階段の向こうからも作業員遠近二人。階段と彼らの中ほどに
なにやらモーターや歯車の組みかけのものがある
ページ3の指定おわり。
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ページ4。
階段の向こうの二人「なんだいこれ」「エレベーター作るらしいぜ」「楽になるな」ひとりが、
ワイヤーで束ねられた材料を足に当ててしまう。置き方が不安定だったので落ちてゆく。
あわててワイヤーをつかむ。手袋が溶ける。
「あちちち手、手が・・・」主役を含め数人が地上へ降りてゆくことと同時進行で示す。
主役はやけどシーンを見ていること。
コマ割りは各人工夫する。最後のコマは建築を見上げる絵で手前に人物。
ページ4についておわり。
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設定。
カオスの重力は地球の9割である。大気の粘性が高いので飛行機の浮力は大きい。
空の生物は雲の中から現れる。
クラゲ・ナマコ・エイ・ヒトデ・ウツボ・サンゴ・イカ・イソギンチャク・ウツボ。
サイズは1ミリ〜数十キロ。巨大な場合形が雲のように
崩れたものあり。それら雲は普通に突き抜けることができる。生物が雲になったものだ。
陸と空に同種の生物が存在するため移動の方法はラストで明かす。真相は雲と見られていたのは
クラゲ的な生物でありラストシーンのように寄生者とともに移動する。
これまでしられなかったのは10年に一度ぐらいだからだ。
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ページ5。
二段である。上段はシャトルが到着した直後の空港、ひとつの大コマ。上下長は196ミリ。
下段の3-1のシャトルと同一のシャトルの扉がひらいており乗客が降りてくるところ。
空港としての構造が一部わかる程度にカメラを引く。空には空中生物をひとつ描く。
ナレーション「惑星カオス。人類がこの地への航路をひらいたのは
5地球年前である。以来さかんな開発が続いているがその大半は未知の領域である」

下段を横に三等分し、シャトルから各地行きへ乗り換える人々の流れを描く。
アングルはどれも人より高い目線で、コマ進行にしたがってカメラが寄り、
最後のコマでは金髪生物学者のバストアップを含む。服装はやや探検家ふうの
ざっくりしたもの。カメラをたすきにかけている。このカメラは本格的でなおかつ
極力小さいというタイプ。
ページ5についておわり。
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見開き爆発の次の2ページつまり26と27ページ。
旅客機が200メートルのまん丸湖に降りるシーンである。人間はいっさい描かず、
この2枚はメカの外観のみである。爆煙と四散するサソリを遠く背にして降下する旅客機。
危うい着水の円軌道に沿って屏風のように立ちあがる水。
・・・という美しいシーン。最後のコマはバス(乗客を迎える)の斜め後ろ姿の奥にその湖、
減速する旅客機。減速は水のフォームで示す。旅客機はいくぶん損傷しているのだが
わずかなものである。
それは戦闘シーンが確定してから描きこむ。26と27ページの指定おわり。
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最後のページつまり32。
ひとつの大きなコマである。ナレーション「その大半は未知の領域である」が入るのだが、
これは扉絵とは違ってナレーション文字を構図に算入してはならない。

垂直に上昇するクラゲ、脚先の一部はまだ地面より低い。目線は上下の中間。
クラゲを見上げたり見下ろしたりあるいは絵の地平線をフレームに対して回転などの
ダイナミックな絵にしてはならない。このラストは静かと決まっている。
画面構成と印象の関係は元素的つまり塩をなめたら誰でもしょっぱいのと同じですべての
読者に共通である。湖はまん丸で200メートル、クラゲも直径200メートル。
キャラクタは走って500メートルぐらいで息が切れて振り返ったところだが、
画面上では数ミリなので細長いシルエットである。ヘリは離陸まで30秒ぐらいかかる
(前半で示す)ので走るしかなかった。
旅客機はクラゲの頭から落ちて陸で大破しているが絵としては微細な破片である。
ヘリとロボは湖ちかくにあるが位置がわかる程度の小ささである。最後のページ指定おわり。
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28-1〔65×180〕
旅客機コクピット内部、安堵したパイロットが外部と段取りの会話。
ふたりのうちひとりの座像全身が入るぐらいの斜め上からのアングル。
28-2〔90×180〕は湖上の俯瞰。静止した旅客機からモーターゴムボートで乗客が岸に向かう。
一艘は機を離れておりもう一艘はまだ接している。
28ページは上下三段であり三段目を横に三等分。
28-3は人目線で機から見て離れてゆく二艘目のボート。操縦は添乗員。
28-4はやや高い目線で陸のバスに乗り込む人々。
28-4は遠ざかるバスと、入れ替わるように降下し湖ちかくへ降下するヘリ・ロボとのツーショット。
遠近にうまく組む。バスが近である。ページ28の指定おわり。

29〜31はコマ割りが一番むずかしいのでずっとあとまわしにする。
これに関しては難度の隣接性があり、易をクリアすることで難の難度が下がる。


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posted by スナノ at 18:01| 最速手順 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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